フランス製ハンドメイドソムリエナイフ
シャトーラギオールとライヨールソムリエナイフの比較
●シャトーラギオール
ラギオールナイフの優雅なシルエットを守り、プロの要求から生まれた現代のソムリエナイフ、緩やかにカーブしたハンドルラインが握った手との一体感を作り出す。
●ライヨール
フランスの伝統的なナイフのシルエットが牧歌的なムードを醸し出すソムリエナイフ、折りたたんだ時すべてのパーツがハンドルと一体化してしまうデザインが美しい。ハンドルには鋲で十字架の模様が付けられている。これは昔、野外でナイフを土にさしてこれを十字架に見立ててお祈りをしていたなごり。
●シャトーラギオール
ソムリエコンクールの上位入賞者のほとんどが使用。プロなどの使用頻度が多い場合にも耐えられるようフォイルカッターやスクリューの出し入れが硬くなっているが、自分好みになじませる楽しみがあるという人も多い。
●ライヨール
シャトーラギオールに比べると胴の中ほどにやや膨らみがある。握ったときにこの厚みが手にやさしく安定感があるという人もいる。
●シャトーラギオール
スクリューがよりコルクに入るよう根本が矢の形になっている。こだわる人はこの根元をもっと鋭くなるようヤスリで削るそうだが、保証が利かなくなるのでご注意を!
●ライヨール
ラギオール村のホテルレストラン「ミシェル・ブラス」のソムリエがデザインに参画しているそうだが、スクリューの根本までこだわってほしいところだ。(現在は改良されている模様)
共にコルクに入る抵抗を少なくするために「溝」が付いている。
●シャトーラギオール
ノコギリ刃の部分が30mmと長く、少ない力でボトルの周囲を回転出来る。先端は危険のないよう丸く処理してある。
●ライヨール
栓抜きを兼ねたフォイルカッター。ノコギリ刃のカーブはボトル口にあてて回転させる動きを計算して設計。根元にはフランスの特許庁にあたる機関に承認を得た原産地表示を兼ねたロゴマークが刻印。
●シャトーラギオール | ●ライヨール |
栓抜きを兼ねたフック。スキップ社の登録商品「シャトーラギオール」の文字が刻印。 | 閉じた状態のデザインにはしり過ぎたかフック根本の金属厚みが薄い。 |
●シャトーラギオール | ●ライヨール |
ティエール産シャトーラギオールのほうが、伝統的なラギオールのミツバチマークをそのままに使用。 | ライヨールのソムリエナイフは、シンボルのミツバチがモダンにデフォルメされている。 |
両社ともに伝統的な「ライヨールナイフ」をルーツとしているが、厳密な復刻を目指している訳ではないので、そもそも「本家」とか「元祖」という論争はナンセンスな話しではないだろうか。
元祖論争に惑わされる事なく、憧れのソムリエを決めて選んだり、素材やデザインで選んだりと、お好みの逸品を選んで頂ければ幸いです。
※ライヨールの販売は行っておりません。
参考資料
・ラピタ「ソムリエナイフ戦争」(1998年)
・MONOマガジン「ソムリエナイフの本家を探せ」(1998年)
・ペン「これは、欲しい。」(2006年)
・SCIP社からの資料(2006年)より抜粋