ワインセラー

ワインセラーの正しい選び方

Online Shop へ
ワインセラーとワインクーラーの違い

ワインセラーの正しい選び方

市場には「激安」「最安」「高級」の「価格重視」、「デザイン重視」、「機能重視」などなど、さまざまなワインセラーがたくさん出回っていますが、ワインセラーには評価基準があり、全てをクリアしていないとワインセラーと呼べないことをご存知ですか?

ここでは、ワインセラーの条件と、ワインクーラー(冷却機能のみの機種)との違いを知ることで、ご自身に合ったワインセラーを見つけて頂きたいと思います。

ワインセラーの理想環境はワイナリーの地下カーヴ

ご存じのように、ほとんどのワイナリーでは、地下に「CAVE カーヴ」と呼ばれるワインの貯蔵室があります。
日本でも鍾乳洞や地下採石場の一部でワインを保存されているケースをよく見ますが、年間を通して、温度・湿度の変化が小さく、光や音・振動の影響を受けない地下での貯蔵がワインの熟成に最も適しているからです。

ここでいう「ワインセラー」とは、地下のカーヴと同じ環境を電気式に行う電化製品を示します。

ワインセラーの評価基準(条件)

基本的には、地下のカーヴ環境(年間を通して、温度・湿度の変化が小さく、光や音・振動の影響を受けない)に準じていますが、各セラーメーカーさんの話しも加味したいと思います。

一定温度(Constant Temperature)

■一般論

温度変化が大きいと、ワインが変質し、味が損なわてしまう為です。一般的にはどの種類のワインでも温度を10℃~14℃で保存する事が望ましいとされています。

■ガラス扉

ワインセラーには「標準扉」と「ガラス扉」の2タイプに分かれている機種があります。ガラス部分にUVカットのペアガラスを採用したとしても、お部屋のガラス窓と同様に、大きな窓になるほど外気温の影響を受けてしまいます。もちろん庫内の温度が変化すれば冷却機が働き、一定温度にしてくれますが、冷却機が過敏に動くため寿命は短くなってしまうのです。ワインセラーを末永くご使用になるためには、断熱材入りの「標準扉」が適しているのです。

■ヒーター

冷却しか行えないワインセラーは、室温がセラー庫内温度よりも低くなると、一定温度を保つ事が難しくなります。そこで庫内が設定温度より低温になった際にヒーターで温め一定にします。ヒーターに関しては誤作動による危険をアピールしているメーカーもおりますが、誤作動をしない精度の高いヒーターを付ける努力を期待しています。

湿度(Constant Temperature)

■一般論

乾燥した場所にワインを置くと、コルクが細り、空気がボトル内に流入しワインが酸化してしまいます。一般的には平均湿度65%以上が理想とされています。

■湿度

ワインセラーは、冷却の際に発生する庫内壁面の結露を利用し湿度を保っています。またセラー扉の開け閉めが頻繁の場合は、庫内へ流入した外気が急激に冷やされるため結露が多く発生します。
逆に使用頻度が少ないのに庫内底が水溜りになるほど湿度が発生する場合は、湿度が多い場所での使用や、扉がきちんと閉まっていない(閉めた反動で扉が浮いて隙間がある)状態の可能性があります。セラーの扉は必ず手で押し込んで閉めてください。

■設置場所

キッチン近くなど湿度が高い場所に設置すると、庫内底に水が溜まるほど湿度が発生してしまいます。逆に部屋を過度に暖房や冷房を利かせると、部屋自体の湿度が少なくなるため、庫内も湿度が上がりにくくなります。特に風通しの悪い場所では、極端に湿度低下する場合がありますのでご注意ください。

■加湿方法

ワインセラーには保湿剤が有る機種と、無い機種があります。保湿剤はセラー庫内の加湿に有効ですが、タオルに水を含ませたり、コップやタッパーに水を入れて、庫内に置いても加湿することが出来ます。機種専用の保湿剤は見た目の問題だけなのです。

空気の循環(Air circulation)

■一般論

庫内の空気は温度差による自然循環と、パソコンのファンに似た電気換気扇による強制循環の2タイプがあり、どちらも庫内全体の温度や湿度が均一になるよう循環させています。

■音

後記に登場する「振動」にも言えることですが、リビングや寝室に設置する場合、「音」の大きさは重大な問題となります。実は冷却機(コンプレッサー)の動作音よりも、定期的に動作する電気換気扇(ファン)の音の方が気になる場合があるのです。静音ファンの導入を行っていないセラー(特に安価な中国製)では、ある程度の音が発生する可能性は高いといえます。

■新鮮空気

新鮮な空気を吸入して循環させ、庫内の古い空気・新陳代謝ガスを排出することから、衛生的かつフレッシュな環境を創り出します。 ただし、部屋の湿度が極端に低い場合には、期待した湿度に達しない場合があるので、その際は上記「加湿方法」で湿度を補う必要があるでしょう。

振動が少ない(Not Vibration)

■一般論

ワインに振動を与えると、ボトル内に対流を生じさせ、健全な熟成を妨げるだけではなく、ワインに含まれる水の分子構造が壊れ、劣化してしまう恐れがあります。

■振動

冷蔵庫と同じコンプレッサーを使用したセラーは、防振ゴムを採用しても、どうしても微振動を与えてしまうのは明白です。最近ではパワフルなコンプレッサーを本体から分離し振動を伝わりにくくした機種や、電流の方向を変えることで、冷却と加温が可能な無振動&無音の「ペルチェ」が人気となっています。ですが「ペルチェ」といっても千差万別、中には耐久性の非常に短い粗悪なペルチェもありますので、ご注意ください。

暗い(Darkness)

■一般論

直射日光は論外ですが、紫外線や蛍光灯の光でも退色や劣化の原因となります。

■ガラス扉

ガラス扉はワインの状態が扉を閉めたまま確認出来るだけではなく、お部屋やお店の雰囲気を向上させるメリットもありますが、UVカットガラスを使用しても、ボトルが見えるということは、光がガラスを通り抜けているのです。 長期熟成保存をさせる際は、庫内の温度変化が少なく、光を通さない「標準扉」が適していると言えるでしょう。

暗い(Darkness)

■一般論

直射日光は論外ですが、紫外線や蛍光灯の光でも退色や劣化の原因となります。

■ガラス扉

ガラス扉はワインの状態が扉を閉めたまま確認出来るだけではなく、お部屋やお店の雰囲気を向上させるメリットもありますが、UVカットガラスを使用しても、ボトルが見えるということは、光がガラスを通り抜けているのです。 長期熟成保存をさせる際は、庫内の温度変化が少なく、光を通さない「標準扉」が適していると言えるでしょう。

まとめ

以上のように、地下のカーヴと同じ「年間を通して、温度・湿度の変化が小さく、光や音・振動の影響を受けない」5つの環境(1. 一定温度 2. 適度な湿度 3. 空気の循環 4. 振動が少ない 5.暗い)が整っていなければ、ワインセラーと言えないのです。

もちろんお部屋に置く訳ですから、デザインも大事ですので、お好みでお選び頂ければ幸いです。